創業5年。AIスタートアップが毎年5カ年計画を描き続ける理由 ―「未来を描くことは、経営者として成長し続けること。」 ―

創業5年。AIスタートアップが毎年5カ年計画を描き続ける理由 ―「未来を描くことは、経営者として成長し続けること。」 ―

「未来を描くことは、経営者として成長し続けること。」 ― 創業5年。AIスタートアップが毎年5カ年計画を描き続ける理由 ―

 

私たちstart-withが5カ年計画策定を支援している株式会社onerootsは、AI業界という変化の激しい市場で、

AI・データサイエンスを強みに目覚ましい成長を続けています。

しかし、西口社長が何度も口にされたのは「会社を大きくしたい」という言葉ではありませんでした。

 

「経営者として成長しなければならない。」

 

その強い想いこそが、創業3期目から5カ年経営計画に取り組み、毎年見直し続ける原動力になっているのではないでしょうか。

今回は、社名に込めた想いから、経営理念、5カ年計画の価値、そして未来への挑戦まで、お話を伺いました。

 

「根本的な課題を解決したい。」 社名「oneroots」に込めた想い

 

株式会社onerootsという社名には、どのような想いが込められているのでしょうか。

 

 「いろんな意味を重ねています。本質的な課題を解きにいこう、という想いがあります。」

 

西口社長はそう語ります。

どんな課題も突き詰めていくと、似たような根本原因にたどり着くことが多い。

だからこそ表面的な解決ではなく、本質的な課題を解決する価値を提供したい。

さらに、「一つの芽から大きな木へ育っていく」という想いも込められており、

会社のロゴである新芽には、その成長への願いが表現されています。

 

出会いだけではなく、「別れ」まで科学する。

 

続いて伺ったのは、経営理念

 

「出会いと別れを科学する」

 

という言葉についてです。

 西口社長は、現代社会が抱える課題をこう語ります。

 

 「便利になった一方で、人も情報も増えすぎて、どう選べばいいのか分からなくなっている。」

 

生成AI一つをとっても、ChatGPT、Gemini、Claudeなど選択肢は数え切れません。

SNSやWebの発達によって情報は爆発的に増えました。

便利になった反面、人は「本当にこの選択でよかったのか」という迷いを抱えやすくなっています。

一度誤った情報に触れるだけで、その後の情報までも偏ってしまう可能性がある。

だからこそ、

「出会わせること」だけではなく、

「出会わせないこと」

「別れさせること」

我々のような出会いを促進し、考える者たちが負の側面にもしっかりと向き合って、

ちゃんとしたアルゴリズムを考えなければいけない。

そこまで含めて考えることが、本当の意味で社会に必要なのではないか。

そんな想いを経営理念に込めています。

 

苦労したのは、会社ではなく自分自身だった。

 

創業から今日まで。

最も苦労したことは何だったのでしょうか。

その問いに対する答えは少し意外なものでした。

 

 「苦労だと思っていることは、実はあまりないんです。」

 

その理由は、できない原因は環境ではなく、自分自身の成長にあると考えているから。

 

「100億円企業を創ってきた人たちは、どこかで必ず自分の壁を乗り越えていると思うんです。」

 

会社の課題よりも、まず自分自身が変わること。

西口社長の言葉からは、経営者としての強い責任感が伝わってきました。

 

「現場の社長」で終わりたくなかった。

 

創業3期目に西口社長は5カ年経営計画を策定する決断をされます。

その理由は売上でも資金繰りでもありませんでした。

 

「いつまでたっても僕が現場に居続けてしまう危機感があった。」

 

目の前の仕事に追われる毎日。

それでは経営者として会社を見ることはできない。

だからこそ、

計画を作ることそのものではなく、

経営者としての視点を養う時間として、

5カ年経営計画に取り組んだと言います。

 

経営計画は、会社の「共通言語」になった。

 

5カ年経営計画を策定して最も大きく変わったこと。

それは、

経営陣の目線が揃ったことでした。

 

「私とCTO工藤の意識が揃いました。」

 

会社が目指す未来。

見るべき数字。

判断基準。

それらを毎回確認し、前提を揃える必要がなくなり、

コミュニケーションのスピードが大きく変わったと言います。

そして今後は、

この共通認識を社員全体へ広げていくことが次のテーマだと語ってくださいました。

 

先の見えない時代に、それでも5年後を描く理由

 

5年後のことは分からない。だから5カ年経営計画を立てても意味がない。

そう考える経営者も少なくありません。

そこで西口社長に、先の見通しにくい時代において、それでも5カ年経営計画を策定する意味を伺ったところ、

答えは非常にシンプルでした。

 

「人生ってそんなに長くないじゃないですか。」

 

挑戦しなかったことを後悔したくない。

だからこそ期限を決める。

時間を区切る。

最短で、自分がやりたいことを実現していく。

5年という期間は、

未来を予測するためではなく、

自分自身を前へ進めるための期限なんです。

 

「運」と「仲間」が会社を成長させた。

 

創業から5年間。

ここまでの成長要因について伺うと、西口社長は迷うことなく、即座にこう答えられました。

 

「運とタイミングと仲間ですね。」

 

取引先との出会い。

CTO工藤との出会い。

社員のみんなとの出会い。

そしてAI・データサイエンスという時代の流れ。

 

「もし違う業界だったら、今の成長はなかった。」

 

そう語る姿からは、周囲への感謝が強く伝わってきました。

 

毎年、5カ年計画を描き続ける理由。

 

一度作れば終わりではありません。

onerootsでは毎年5カ年経営計画を見直しています。

その理由を伺うと、

 

「変化が早い時代だからこそ、毎年時間をつくって未来を考えることは絶対に必要。」

 

という答えが返ってきました。

一年を振り返り、未来を描き直す。

その積み重ねこそが、経営者としての成長に繋がっているのだと感じました。

 

挑戦者であり続ける。

 

これからどんな会社を目指していくのか伺いました。

 

「守りに入らず、いつまでも挑戦者であり続けたい。」

 

その一言に、創業時から変わらない西口社長の姿勢が凝縮されていました。

 

「計画があって一番得をするのは、社長ではなく社員。」

 

最後に、これから5カ年経営計画を作ろうか迷っている経営者へのメッセージをお願いしました。

 

「計画があって一番得をするのは、社長じゃなくて社員です。」

 

経営者は会社の未来を頭の中で描けるかもしれない。

しかし社員はそうではないかもしれません。

会社がどこへ向かうのか。

自分は何を目指せばいいのか。

それを言葉と数字で示すことが、社員に安心感を与え、迷いなく挑戦できる組織をつくる。

その積み重ねが、組織全体のパフォーマンスにもつながっていく。

そう力強く語ってくださいました。

 

編集後記

 

今回のインタビューで印象的だったのは、西口社長が5カ年経営計画を「会社を成長させるための資料」ではなく、

「経営者として成長するための時間」と捉えていたことです。

未来を描くことは、未来を予測することではありません。

未来に向かって、自ら成長し、挑戦し続ける覚悟を持つこと。

その姿勢が、創業から現在までの着実な成長を支えてきたのだと感じました。

未来を描き続けることは、経営者として成長し続けること。

今回のインタビューを通じて、その言葉の意味を改めて実感しました。

 

私たちstart-withもまた、経営計画を「作ること」を目的にはしていません。

経営者が未来を描き、そのビジョン実現に向けて挑戦し続けられるよう、

 

共に考え、

共に行動し、

共に挑戦する。

 

私たちはそんなパートナーであり続けていたいと考えています。